会津の桜の名所は、何といっても 「鶴ヶ城」。
→ ネットで花見
約1,000本の桜花が郭内を埋め尽くし、水面に映える姿は感動もの。
名木として特に有名なのが、「 会 津 五 桜 」。
慶長16(1611)年から編纂された「会津風土記」や、その後の「新編会津風土記」の中にも、会津五桜についての記載がある。
会津五桜の、もう一つに加えられる由緒ある古木もある。
峰張桜
、 太夫桜
そして、高低差のある山間部の会津を訪ねれば、5月末まで桜の開花を楽しめる。
☆品種 ソメイヨシノなど約1,000本
見頃 4月中旬〜下旬
▲(会津若松市追手町1-1 鶴ヶ城)
・問合せ 会津若松市観光公社(Tel. 0242-27-4005)
会津随一の花見の名所。 → ネットで花見
ソメイヨシノを中心に、エドヒガン、シダレザクラ、サトザクラ、ウワズミザクラ、タカトウコヒガン、イヌザクラなど多彩である。
数多くの種類の桜が、時期をずらしながら咲き続け、城の石垣と調和しながら彩る。
花見の時期には、ライトアップされる。
サクラの花が夜空に浮び上がり、お掘りの水面に白く映る様子は幻想的である。
開花に合わせて「鶴ヶ城さくら祭り」も開催され、様々なイベントも企画される。
「桜の名所百選」にも選ばれている。
戊辰の戦火と、その後の破壊があったため、現在の桜は明治41(1908)年に植樹されたもの。
三の丸の石垣にある約100メートルの桜並木は、タカトウコヒガンという品種。
本丸のソメイヨシノより早く咲く。
☆品種 エドヒガン種(枝垂桜)
見頃 4月中旬〜下旬 (ソメイヨシノより早い)
▲(会津若松市一箕町大字八幡字石部)
鶴ヶ城から3.8Km
・問合せは、会津若松観光物産協会(Tel 0242-28-9693)
領主が蘆名氏の時代に、重臣・石部治部大輔の屋敷にあった桜であることから、名付けられた。
樹齢約650年と推定されており、県内でも有数の古木。
樹高11メートルの基幹から、胸高幹周囲0.5〜2.2メートルの8本の幹からなっており、全体の、枝張りは20メートルにも及ぶ。
田んぼに囲まれているため、四方から見ることができ、満開時は壮観である。
3基ほどの句碑がある。
大河ドラマ「八重の桜」のオープニングに使用された。
石部館 (いしべだて) 中世の平城。
蘆名氏家臣/石部治部大輔の居館。 石部氏は、後に石塚氏に改称し大塚山城主にもなっている。 遺構は、館の庭に植えたされる会津五桜「石部桜」だけ。 |
☆品種 サトザクラの小菊桜
見頃 5月上旬
▲(猪苗代町西峰 磐椅神社境内)
・問合せ 猪苗代観光協会(Tel. 0242-62-2048)
天暦年間(947〜957)、村上天皇の勅使が参拝した際、京都から奉納されたものといわれている。
白色から、段々と鹿の毛の彩りに変化することから、名付けられた。
ソメイヨシノより、濃い色の花が咲く。
葉と花が同時に開き、あたかも、花の中から葉が出て来るように見える珍しい品種である。
東北地方で、かつ、高地に生育しているサトザクラは珍しい。
別名「翁桜」とも称されている。
☆品種 エドヒガン種(枝垂桜)
見頃 4月中旬〜下旬 (鶴ヶ城の桜とほぼ同じ)
▲(会津坂下町船杉字北杉大道乙1170 薬王寺境内)
・問合せ 会津坂下町観光協会(Tel. 0242-83-2111)
天正12(1584)年、宮城郡から3株 (2株とも) を移植したと云われている。
今の樹木は、その内の1本の2代目で樹齢 230年とされる。
樹高 : 7.0m、幹周り : 3.2m
町指定天然記念物、県指定緑の文化財。
花はやや白色で、流れ落ちるようにも見える様は、感動ものである。
☆品種 サトザクラ
見頃 4月下旬(鶴ヶ城の桜より1〜2週間遅れ)
▲(会津美里町雀林 法用寺境内)
・問合せ 会津高田町観光協会(Tel. 0242-55-1121)
徳溢大師が植えたと伝えられている名木。
淡紅色で特殊な構造をしている八重で、非常に美しく珍しい花である。
名前の由来は、樹木の姿が虎の横たわる姿に見立てた説と、花の中央から、おしべの変化した細い弁が出ている様子からとの説がある。
大同2(807)年の大火で全焼した法用寺を再建しようとした時、徳溢大師がこの桜の下でうたた寝したところ、弁天が現れたため、この地に創建されたという。
根岸中田観音像の縁起に出ている、常姫と根岸盛勝の悲恋物語は、このの木の下での出会いから始まっている。
☆品種 オオシマザクラ系サトザクラ
見頃 4月下旬
▲(会津美里町高田 伊佐須美神社境内)
明神ヶ岳から遷座された時から伊佐須美神社の御神木。
八重に一重も交わった花は、名の通りに白く薄墨を含んだ色わしており、次第に中心から濃い紅色を帯びてくる。
ソメイヨシノより、遅く咲く。
満開時の香りはすばらしく、「香りの薄墨桜」といわれている。
何度も火災にあっているが、枯れることなく芽吹いてきた。
しかし、平成20(2008)年10月の火事で3分の1ほどが焼けてしまった。
現在、開花の時期には撮影代として初穂料 \525円。
≪あやめ苑の桜≫
伊佐須美神社の鳥居の前にある。
☆品種 エドヒガン種
見頃 4月中旬〜下旬
▲(会津若松市一箕町八幡字弁天下 飯盛山)
鶴ヶ城から 4.0km
会津若松市を中心とした「会津五桜」に、加えられるほどの名木。
寛永3(1626)年、花見の時期に、名妓/
斎太夫が暴漢に襲われ殺された。
弟である滝沢南岳院/南秀法師が、弔いに墓畔に植えた桜といわれる。
現在の桜は、その二代目の樹で、樹齢約300年。
☆品種 エドヒガン種
見頃 4月中旬〜下旬
▲(会津若松市蚕養町2-1 蚕養国神社)
鶴ヶ城から 2.0km
蚕養国神社の御神木である古木。
寛弘7(1010)年に、植えられたと伝えられている。
会津若松市を中心とした「会津五桜」には、加えられるほどの名木。
幹周は約8メートルもあるが、幹が途中で折れていて樹高は低い。
幹にはコケ類が多くつき歴史を物語っていて、花の量も少ないが、白く咲く花は立派である。
枝枯れが進み樹勢の衰えが目立ち始めており、県林業研究センターが接ぎ木での育成に乗り出し、将来は古木の近くに植え替える予定とのこと。
☆品種 シダレザクラ
見頃 4月中旬
▲(会津若松市建福寺前7-3)
鶴ヶ城から 1.4km
樹高13メートル、幹周り3メートルの古木。
藩主の手によって植えられたと伝えられている木の2代目。
20数年前までは2本の対になっていたが、現在は1本が残るのみ。
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☆品種 タカトウコヒガン 見頃 本丸のソメイヨシノより数日早く咲く ▲(会津若松市城東町1-25) 鶴ヶ城三の丸口の向い |
☆品種 ソメイヨシノ
見頃 4月中旬
▲(会津若松市東栄町)
鶴ヶ城北口までの 660m区間
☆品種 ソメイヨシノ
見頃 4月中旬〜下旬
▲(会津若松市神指町高瀬字五百地)
鶴ヶ城から 4.9km
☆品種 サトザクラ
見頃 4月中旬
▲(会津若松市花春町8-1)
鶴ヶ城から 1.4km
☆品種 御衣黄桜
見頃 4月下旬
▲(会津若松市東山町石山院内1)
鶴ヶ城から 2.2km
神秘的な緑色の桜で、開花につれて緑から、黄、ピンクへと色を変えていく珍しい桜である。
江戸時代に栽培種として誕生した品種。
☆品種 紅シダレ
見頃 4月下旬
▲(会津若松市河東町浅山字堂ケ入7)
鶴ヶ城から 8.3km
30本ほどの紅シダレと200本のソメイヨシノが、観音様を見守るように咲く。
☆品種 ソメイヨシノ
見頃 5月上旬〜中旬
▲(会津若松市城東町30 辺り)
鶴ヶ城南口すぐ
小田橋から天神橋までの鶴ヶ城側土手。
☆品種 しだれザクラ
見頃 4月下旬
▲(会津若松市北青木13-33 Tel. 0242-26-3022)
鶴ヶ城から 1.8km
☆品種 ソメイヨシノ
見頃 4月中旬
▲(会津若松市花春町2)
鶴ヶ城から 1.0km
☆品種 エドヒガン種
見頃 4月中旬
自然景観指定緑地の1つ (第14号)。
▲(会津若松市門田町一ノ堰字羽黒西16)
鶴ヶ城西口から 4.8km
墓地の中にある。
☆品種 サトザクラ
見頃 4月中旬
▲(会津若松市東山町大字湯川)
鶴ヶ城から 5.7km
☆品種 ソメイヨシノ
見頃 4月中旬
▲(会津若松市花見ケ丘)
鶴ヶ城から 2.1km
☆品種 ソメイヨシノ
見頃 4月中旬
▲(会津若松市一箕町大字八幡字柏木15-13)
鶴ヶ城から 4.0km
☆品種 ソメイヨシノ
見頃 5月上旬〜中旬
▲(会津若松市河東町八田字大野原)
鶴ヶ城から 12.7km
透明度の高い鍋沼の水面に映えて、非常に美しい。
対岸からも、磐梯山とマッチして美しい。
☆品種 ベニヒガンザクラ
見頃 5月上旬(鶴ヶ城の桜より約1週間遅れ)
樹齢 : 750年
樹高 : 14m、 幹周り : 6m (根回り/10m)
県指定天然記念物、県指定緑の文化財。
▲(会津美里町米田字池南)
周囲は田んぼで囲まれており、四方から見える。
文永10(1273)年、この地の地頭/富塚伊賀守盛勝が、江川常俊の娘/千歳 (常姫) の供養のために植えたと伝えられている。
傘状に張っている枝に、濃紅色の花が咲く。
開花で作物の種を蒔く時期としていたため、「種蒔桜」とも呼ばれる。
平成17(2005)年、樹勢を回復するために、病気で枯れた枝を取り除き、土に養分を与えた。
令和3(2021)年、幹の一部が折れてしまった。
☆品種 ソメイヨシノ
見頃 4月中旬〜下旬
▲(会津美里町永井野 宮川堤防)
宮川の宮瀬橋から、中川橋の下流までの堤防に、植えられている。
大正3(1914)年の大洪水の後、堤防造成時の際に1,000本の桜が植えられたが,現在は約500本が残っている。
磐梯山を背景に見る桜は、素晴らしい。
☆品種 エドヒガン種
見頃 4月中旬
▲(会津美里町宮林 高天原公園内)
推定樹齢は、約300年。
薄墨桜がある伊佐須美神社の近くにある。
鳥居に至る手前の丁字路の角。
☆品種 エドヒガン種
見頃 4月中旬
▲(会津美里町文殊西甲3611 文殊院清龍寺)
文殊菩薩にあやかって名づけられた。
☆品種 エドヒガン種
見頃 4月中旬〜下旬
▲(会津美里町旭三寄馬ノ墓)
☆品種 エドヒガン種
見頃 4月下旬
▲(会津美里町字鹿島3061-1)
伊佐須美神社の御正作田にあったが、大沼高校のグランド内に移植。
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☆品種 ソメイヨシノ 見頃 5月上旬(鶴ヶ城の桜より約1週間遅れ) ▲(猪苗代町川桁) |
☆品種 ソメイヨシノ
見頃 4月下旬〜5月上旬
▲(猪苗代町字古城跡)
地元の人が花見をする人気の場所。
☆品種 ソメイヨシノ
見頃 4月下旬〜5月上旬
麓が散る頃に天鏡台が開花し、長い間 花見が楽しめる。
天鏡台(昭和の森)については、こちら。
昭和の森は、ふくしま緑の百景の1つ。
▲(猪苗代町天鏡台)
☆品種 サトザクラ、シダレザクラなど
見頃 4月下旬
▲(猪苗代町見弥山1番地)
☆品種 ソメイヨシノ
見頃 4月下旬
▲(猪苗代町名家)
☆品種 シダレザクラ5本
見頃 5月上旬
▲(猪苗代町大字八幡)
墓地の中にある。
☆品種 シダレザクラ
見頃 4月下旬
▲(喜多方市長源段、番帳免、押切南など)
約3キロの遊歩道に咲き誇る景観は、美しい。
45余年の運行に終止符を打った昭和59年に、跡地の一部を遊歩道とし植栽された。
☆品種 ソメイヨシノ
見頃 4月下旬
▲(喜多方市塩川町遠田 御殿場公園内)
昭和10年頃から植えられ、200本余が咲き誇る。
雄国山を望む、桜の名所である。
昔は、藩主たちの御鷹狩りの場所であった。
☆品種 ソメイヨシノ
見頃 4月下旬
▲(喜多方市松山町鳥見山字三町歩5598-1)
道の駅「喜多の郷」。
☆品種 ソメイヨシノ
見頃 4月下旬
▲(喜多方市の押切川公園沿いの道路)
特徴があるわけではないが、車で走行しながら眺めるには良い。
☆品種 ヤエザクラ
見頃 4月下旬
▲(喜多方市熱塩加納)
昭和13(1938)年8月18日、日中線開通記念として植樹されたもの。
☆品種 シダレザクラ(エドヒガン)
見頃 4月下旬
▲(喜多方市慶徳町豊岡不動前)
☆品種 ソメイヨシノ
見頃 4月下旬
▲(喜多方市慶徳町)
案内板も何もない。
人が訪れることはほとんどないので、家族連れには良いかも。
☆品種 ヤマザクラ
見頃 4月下旬〜5月中旬
▲(下郷町戸赤 戸石集落周辺の山)
樹齢100年を超えた濃いピンクの桜が、100余本も自生している。
☆品種 エドヒガン種
見頃 4月中旬〜下旬
▲(西会津町野沢下條乙2007-1)
墓域の中にある。 推定樹齢500年。
幹の空洞に白狐が住んでいたと云い伝えられ、周囲の桜と品種が違うことから「化け桜」といわれていた。
周りの桜とは比較にならないほど長寿であることから「千歳桜」とも呼ばれている。
☆品種
見頃 4月中旬〜下旬
▲(西会津町尾野本糠塚前甲)
天保5(1834)年の「狐物語敵討稲理聖記」に、「要気悲の桜」の記載があるとのこと。
樹齢200年の古木であったが、根元から折れてしまい、治療を施したが願い叶わず、平成29(2017)年に町指定天然記念物から解除された。
☆品種 エドヒガン種
見頃 4月下旬
▲(磐梯町本寺上)
樹齢800年。 種まき桜とも呼ばれている。
養和年間(1801〜)、慧日寺の宗徒頭/乗丹坊が挿した桜の杖が、この木になったと伝えられる。
☆品種 ソメイヨシノ
見頃 5月下旬
▲(南会津町小塩丸山
如意輪観音堂境内)
地元では、「うえんでの桜」と呼んでいる。
樹齢140余年の老木にもかかわらず、伊南地区で一番早く咲く。
☆品種 シダレザクラ
見頃 4月下旬〜5月上旬
▲(南会津町静川西ノ沢口乙14 南泉寺境内)
☆品種 シダレザクラ
見頃 5月上旬
▲(南会津町宮床字下宮床 Tel. 0241-72-2504)
本堂裏の墓域入口にある。
天文年間 (1532〜1555)に植樹されたとのこと。
☆品種 ソメイヨシノ
見頃 4月下旬〜5月上旬
▲(七ヶ岳登山口駅への上り口、
中荒井から枇杷影公園辺りまでの大川堤防)
会津西街道 (国121号、日光街道) 沿いに眺められる。
歴史・由来があるわけではないが、ドライブの疲れを癒す途中休憩などに最適。
桜開花の季節であれば、会津に入って すぐに迎えてくれる景色には感動する。
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☆品種 ソメイヨシノ 見頃 4月中旬〜下旬 ▲(柳津町大字柳津字寺家町甲176) |
☆品種 ソメイヨシノ
見頃 4月中旬〜下旬
▲(柳津町大字柳津字下大平)
樹齢100年の桜が、40メートルほどの並木をつくっている。
☆品種 エドヒガン種
見頃 5月上旬
樹齢 430年、樹高 11m、幹周り 8.5m
県指定緑の文化財
▲(柳津町細八字細越)
虚空蔵菩薩を深く信心した領主/猪俣吉種と伝わる墓地の中にある。
朽ちて、昔の面影はない。
☆品種 ソメイヨシノが12本とサトザクラが1本
見頃 4月下旬
▲(湯川村勝常字代舞1764)
[ 参 考 ]
桜はバラ科に属し、「サクラ属」の他に「バラ属」「リンゴ属」「ナシ属」などがある。
日本で自生しているサクラ属の原種は、下記に分類されている。
亜 属 | 群 | 原 種 | |
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サクラ | ヤマザクラ | ヤマザクラ (山桜) | |
カスミザクラ (霞桜) | |||
オオシマザクラ (大島桜) | |||
オオヤマザクラ (大山桜) | |||
マメザクラ | マメザクラ (豆桜) | ||
タカネザクラ (高根桜) | |||
チョウジザクラ | チョウジザクラ (丁子桜) | ||
エドヒガン | エドヒガン (江戸彼岸) | ||
カンヒザクラ | カンヒザクラ (寒緋桜) | ||
ミヤマザクラ | ミヤマザクラ (深山桜) | ||
ウワミズザクラ | |||
バクチノキ | |||
モモ | |||
スモモ |