会津地鶏は、平家の落人が観賞用のペットとして持ち込んだものと云われている。
戦国時代から安土桃山時代 (1570年代) 頃から黒く長い美しい尾羽根は、五穀豊穣や家内安全を祈る伝統芸能「彼岸獅子」の獅子頭に利用し始め、より美しい品種改良が繰り返されてきた。
戊辰の役による地域衰退に伴い、純粋種は絶滅したと思われていた。
昭和62(1987)年、奇跡的に生き残っていた地鶏が飼育農家から発見され、血液鑑定により一般の鶏とは まったくの別種であることも判明した。
譲り受けた県の養鶏試験場において繁殖に成功、食用として品種改良され、現在の流通につながっている。
ブロイラー鶏より2倍から3倍の期間 (110〜140日) をかけ、平飼え (自由に動き回れる場所) で飼育されるため、ほど良く脂肪を含んだ赤身の肉質は臭みが少なく、特にコクと旨味に優れている。
卵も一般的な鶏の半分程度しか生まないため、旨味が凝縮されている。
現在では、三島町、会津若松市、会津坂下町、会津美里町、喜多方市、下郷町、昭和村、只見町、湯川村などで飼育され、評価の高まりに伴い会津以外の地域でも広く飼育されるようになった。
◇会津地鶏みしまや
飼育から食肉処理、販売までを一貫して行っている。
▲(三島町大字宮下字上の原2098-3 Tel. 0241-48-5860 [HP])
◇ 会津養鶏協会 (会津地鶏ネット内)
▲(会津若松市湊町大字赤井字笹山原3 Tel. 0242-94-2266 [HP])
高級な焼き鳥や唐揚げ、親子丼、鍋などはもちろん、会津ラーメンにも地鶏ラーメンとして、鶏モツの素材/鳥皮にも使用され、土産品も登場。
近年、首都圏を中心に会津地鶏の料理を取り扱う飲食店が増えている。
平成22(2010)年、居酒屋を中心に「会津地鶏料理を提供する飲食店が集まる会」として「あいづ地鶏味の会」も設立された。
「2月10日」を「あいづ地鶏の日」と制定(?)もしている。