宗派により諸説あるが、大きく分けて次の6種類とされる。
◇ 如来仏 |
本来の仏で、仏教の開祖/釈迦の姿である。 ・如来とは 「悟りの境地を開いた者」 ・釈迦とは 「地上で悟りを開いた者」 よって、「如来」とは「釈迦」のこと。 地位・財産・家族など世俗のもの一切から離れ、悟りを開いた後の姿から、装身具などは身に着けず、1枚の衣だけを纏い、螺髪の髪型をしておられる。 釈迦入滅 700年後の大乗仏教時代になると、様々な如来像が造られるようになった。 大宇宙や極楽浄土で悟りを開いた者にも、尊称として如来をつけている。 ・阿弥陀如来 ・大日如来 ・薬師如来 など 宗派によって本尊は異なるが、優劣は無い。 |
◇ 菩薩 | 釈迦が出家する前の王子時代の姿で、宝冠を かぶり、ネックレスやイヤリングなどの様々な装飾品を身に付けている。 「菩薩」とは、出家して悟りを開く前の釈迦の呼び名であった。 悟りを開くための修行中の身であるが、衆生を苦しみから救済する役目を担っている。 そのため様々なお姿をしており、代表的に「観世音菩薩」「地蔵菩薩」などで知られる。 大乗仏教の時代になると、「文殊菩薩」「普賢菩薩」 など多様な菩薩が造られ、「多面多臂像 (十一面観音・千手観音など)」 まであらわれた。 |
◇ 明王 | 密教での、教えを説く教主の姿である。 隆盛したヒンドゥー教に圧迫された大乗仏教が、「秘密の教え」へと発展し、不動明王などの明王があらわれた。 強引に教え導くことから、恐ろしい形相をしている。 |
◇ 天 (てん) | 元々はインドで信仰されていた神々で、日本の「八百万 釈迦の教えを知り帰依し、守護神となった梵天 おもしろいことに、四天王の多聞天 (北)、持国天 (東)、広目天 (西)、増長天 (南) の中で、リーダー格の多聞天は毘沙門天と呼ばれて単独でも祀られるが、他の3天はない。 |
◇ 羅漢 | 後 述。 |
◇ 高僧 | 空海、最澄、日蓮、鑑真、達磨などの開祖や、一休などの高僧も仏の1つとされる。 実際の人物が造られるため、人間らしく親しみやすい姿であらわされることが多い。 |
《補》 僧侶とは、仏教において出家した人の総称で、正確には「僧」。
一般的には、仏門に仕える僧が丸坊主にすることから「お坊さん」と呼ぶ。 剃髪しない浄土真宗は、「お坊さん」と呼ばない。 住職とは、寺を管理する僧/住持職の略だが、宗派で様々な呼び方がある。 住職を「和尚」とも呼ぶが、本来は他の僧侶を指導する立場の人への敬称。 「おしょう」が一般的であるが宗派によっても呼び方が異なる。 ・おしょう 禅宗、浄土宗、天台宗など ・わじょう 法相宗、真言宗など ・かしょう 華厳宗、天台宗など 天台宗は、生前「おしょう」、亡くなると「かしょう」と呼ぶとのこと。 三蔵 ・経蔵(仏の教え) ・律蔵(戒律) ・論蔵(注釈書) を会得した人の尊称。 西遊記に出てる三蔵法師の名は「玄奘三蔵 ・総本山 ・大本山 ・本山 ・末寺 |
日本における「仏 (仏像)」の1つ。
悟りを得て人々から尊敬や布施を受ける資格のある人のことで、「阿羅漢」の略称。
一般的には釈迦の直弟子の中での高僧を指し、小乗仏教では到達する最高の階位とされ、もう修すべきものがないことから無学位とも呼ばれる。
釈迦の直弟子の中でも、特に優れた代表的な16人のこと。
この世の生命のあるものすべて、特に人間に対して、釈迦の正しい教えを導くという役割を誓ったという。
第1 賓度羅跋[口+羅]惰闍 (びんどらばらだじゃ)
賓度羅跋羅闍、賓頭盧突羅闍、賓頭盧頗羅堕、跋羅駄闍とも。
西瞿耶尼洲に眷属1,000人の羅漢と居住。
第2 迦諾迦伐蹉 (かなかばっさ、かだくかばさ、かにゃかばっさ)
迦湿弥羅国に、眷属500人の羅漢と居住。
第3 迦諾迦跋釐堕闍 (かなかばりだじゃ、かだくかばりだじゃ)
諾迦跋釐駄とも。 東勝身州に眷属 600人の羅漢と居住。
第4 蘇頻陀 (そびんだ、すびんだ)
北倶盧州に眷属700人の羅漢と居住。
第5 諾矩羅 (なくら、なこら、だこら)
南贍部州に眷属800人の羅漢と居住。
第6 跋陀羅 (ばだら ばっだら)
[耽の耳→身]没羅州に眷属900人の羅漢と居住。
第7 迦理迦 (かりか、かりが)
迦哩とも。 僧伽荼州に眷属1,000人の羅漢と居住。
第8 伐闍羅弗多羅 (ばじゃらぶたら、ばじゃらほったら)
弗多羅とも。 鉢刺拏州に眷属1,100人の羅漢と居住。
第9 戍博迦 (じゅはく、じゅはか、じゅうばが)
香酔山の山中に眷属900人の羅漢と居住。
第10 半託迦 (はんだか、はんたか)
半諾迦とも。 第16の注荼半諾迦の兄。
三十三天 (須弥山頂上) に眷属1,300人の羅漢と居住。
第11 羅怙羅 (らごら らふら)
釈尊の実子。 畢利?瞿洲に眷属900人の羅漢と居住。
第12 那伽犀那 (なかさいな、ながせな)
半度波山の山中に眷属1,200人の羅漢と居住。
第13 因掲陀 (いんかだ、いんがだ)
廣脅山の山中に眷属1,300人の羅漢と居住。
第14 伐那波斯 (ばなばし、ばなばす、なぎゃさいな、ばつなはし)
可住山の山中に眷属1,400人の羅漢と居住。
第15 阿氏多 (あした、あじた、あしだ)
鷲峯山に眷属1,500人の羅漢と居住。
第16 注荼半諾迦 (ちゅだはんだか、じゅうだはんだか)
周利槃特とも。 第10の半託迦の弟。
持軸山の山中に眷属1,600人の羅漢と居住。
≪おびんずるさま≫
第1の賓度[口+羅]跋羅惰闍は、「おびんずるさま」と呼ばれ、身体の悪い同じところを交互に撫でると良くなる「撫で仏」として親しまれている。
弟子中でも、釈迦の説法・教説が1番優れているとされている。
神通力に優れていたが、みだりに用いたため釈迦から涅槃を許されず、今なお神通力で衆生を救い続けている。
赤い顔をしているのは、酒が大好きだったからという。 釈迦に飲酒を咎められて赤面したとの説もあり、「しまった」と舌をぺろりと出している像もある。
≪掃除小僧≫
第16の注荼半諾迦 (小路) は、掃除小僧のモデルとされる。
弟子の中で最も頭が悪く、「愚路」と陰口をたたかれていた。
しかし、他の弟子や兄/マハー・パンタカ (大路) と違い、学問や知識だけに頼らず、毎日掃除に専念し継続することによって釈迦の教えを会得し、遂に十六羅漢の1人に選ばれるまでになった。
後世に、2人の羅漢を加えて呼ぶ場合がある。
追加した羅漢は諸説あるが、代表的なものは下記の2説である。
≪清/乾隆帝による≫
第17 大迦葉 (だいかしょう)
迦葉とも
第18 軍徒鉢歎 (ぐんとはったん、ぐんとはたく)
弥勒菩薩とも
≪チベット仏教による≫
第17 慶友 (けいゆう)
第18 玄奘三蔵 (げんじょうさんぞう)
賓頭蘆 (第1とは別) ともか
こちらも諸説あるが、代表的なものは下記の3説である。
◇ 釈迦入滅後の第1回の経典結集 (仏典編集) に携わった500人の羅漢
◇ 釈迦入滅後の第1回と第4回の経典結集に携わった500人の羅漢
◇ 常時、釈迦に付き添った500人の弟子
それぞれの能力に合わせて、釈迦の教え/仏法を後世に伝える重要な役割を担い、いずれも修業や普及に生涯を捧げたという。
今なお尊崇・敬愛され続けており、笑ったり泣いたり、説法をしていたり寝ていたりも、太っていたり痩せていたりと、人の営みに関する様々な表情の像が刻まれている。
じっくり参拝すると、自分や家族、知り合いなどに似た羅漢に出会えるといわれる。
橋姫、奪衣婆 (姥神)、姥権現などを一般的な呼び名として「おんば様 (御姥様)」と呼んでいる。
安産祈願や結界の役儀を果たすとされる。
会津の各地には80を超えるほどあり、木像・石像の一般的な形は、片膝を立てた座像の老婆の姿で、手に力綱(ちからづな)を持つ。
全国的には極楽浄土への十王の教えによる「奪衣婆」が多いようだが、会津では安産信仰によるものが多い。
◆ 長福寺 (会津若松市)
◆ 橋場のばんば/愛宕神社 (桧枝岐)
◆ 関脇観音/優婆夷堂 (猪苗代町)
◇ 高田のオンバ様 (会津美里町)
◇ 金曲おんばさま (猪苗代町)
◇ 堀切姥神/橋姫神社 (猪苗代町)
◇ 姥堂<木地小屋> (猪苗代町)
◇ 十王堂<三郷> (猪苗代町)
◇ おんば様/姥神籠堂 (喜多方市)
◇ 御乳母様/龍泉寺 (喜多方市)
◇ おんば様<熱塩> (喜多方市)
◇ 姥権現/飯豊山神社 (喜多方市)
◇ 姥堂<西中明> (喜多方市)
◇ 姥神像<橋> (喜多方市)
◇ おんば様<岩崎> (喜多方市)
◇ 窪のおんば様 (喜多方市)
◇ おんば様/小野観音堂 (下郷町)
◇ 御姥尊 (姥様神社) (磐梯町/車では行けず)
◇ おんば様/大杉観音堂 (三島町)
◇ おんば様/十王堂<名入> (三島町)
◇ おんば様/北山薬師如来堂 (北塩原村)
等など。
◇ 初七日 | 7日目 (6日後) | 秦広王 |
不動明王 | |
◇ 二七日 | 14日目 (13日後) | 初江王 | 釈迦如来 | |
◇ 三七日 | 21日目 (20日後) | 宋帝王 | 文殊菩薩 | |
◇ 四七日 | 28日目 (27日後) | 五官王 | 普賢菩薩 | |
◇ 五七日 | 35日目 (34日後) | 閻魔王 | 地蔵菩薩 | |
◇ 六七日 | 42日目 (41日後) | 変成王 | 弥勒菩薩 | |
◇ 七七日 | 49日目 (48日後) | 泰山王 | 薬師如来 | |
◇ 百か日 | 百日目 (99日後) | 平等王 | 観音菩薩 | |
◇ 一周忌 | 2年目 (1年後) | 都市王 | 勢至菩薩 | |
◇ 三回忌 | 3年目 (2年後) | 五道転輪王 | 阿弥陀如来 |