本堂 (菊光堂) の裏手にある大駐車場に車をとめる。
駐車場は無料であるが、入口のプレハブ風建物内に、浄財を入れる木箱が置いてあった。
あくまで各人の心付け。
「駐車場維持のため」の文字が添えられていた。
← 左の写真クリックで拡大。
ペットに幼児が咬まれた事件が発生したため、ペットの持ち込みも禁止になってしまった。
混雑する時でも、狭い境内に三脚を立てて通行の迷惑を顧みない者が増え、止む無く三脚使用の撮影を禁止にしたとのこと。。
近年、参拝者の道徳心欠如を各地で目にすることが多くなったと感じており、規制は止むを得まい。
趣のある竹柵の参道を抜けると、右手にある。
穏やかなお顔である。
本堂 (菊光堂) も、眼下に姿を見せる。
水子地蔵尊の向かいの、左手奥にある。
ここだけ拝観が有料。
圓藏寺で使用していた歴史的な寺宝、信者や徳川家より寄贈の貴重な品々などが展示されている。
昭和61(1986)年の丑年記念事業として建物を着工し、平成5(1993)年に竣工した。
時折、企画展も開催される。
館内は撮影禁止なので、訪れた時の“お楽しみ”。
毎年10月の第2日曜日に人形塚供養祭が行われる。
全国から、思い出の人形や、羽子板、五月人形などが持ち込まれるという。
雛人形や五月人形、フランス人形、こけしなど人形全般を受け付けているが、「ぬいぐるみ」は受付けていない。
問合せは、柳津観光協会 (Tel. 0241-42-2346) まで。
桐の木を供養する桐樹供養塔は、日本で唯一ここだけである。
桐への感謝の想いが、うかがい知れる。
∴
柳津町、三島町、金山町の桐は、厳しい気候風土が育み、品質は日本一とされ、産出量は国内産の65%を超えている。
「御気軽にお休み下さい」
の看板が立てかけてあった。
1本の幹から、多数の枝が天に向かって伸びている。
その姿が、箒 (ほうき) に似ていることから呼ばれている。
・樹齢 : 160〜180年
・樹高 : 18〜20m
・幹周 : 3.2m
・枝張 : 5〜6m
この一画には、
・第57世住職の沖津堪宗和尚頌徳碑
・傷痍軍人之碑
・入口の柱に「奥之院」と刻まれた石灯籠
・満州事変と大東亜戦争の慰霊碑
などが建立されている。
さらに、所縁のある数人の詩碑もある。
《佐藤蘭斎》 《長峰弘運》 《頼三樹三郎》
石段を下り、本堂 (菊光堂) に向かう。
1段下りた平場に、比較的新しい
・慈母観世音菩薩
・福寿延命地蔵尊などの地蔵尊3体
がおいでになる。
ここにも、2つの句碑がある。
さらに石段を下りると、本堂の平場に至る。
売店の右手が本堂だが、左手に進むと庫裡がある。
大きい庫裡で、歴史を感じさせる。
庫裡は解放されていないので参拝者は立ち寄れないが、県指定みどりの文化財「しだれ五葉松」は正門・裏門から観賞できる。
境内および周辺の緑は、ふくしま緑の百景の1つ。
入口に至る路面は踏み固められておらず、苔生していていて趣がある。
奥之院 (弁天堂)に通じており、徒歩4〜5分である。
今回は立ち寄らず、いま来た道を戻る。
修学旅行の生徒たちで、結構 賑わう。
鐘楼堂や本堂 (菊光堂) を眺めながら、喉を潤すのもオツなものである。
明治26(1893)年、再建。
昭和55(1980)年、改築。
鐘は、太平洋戦争の金属回収令により強制的に供出されてしまい、昭和28(1953)年に元のように鋳造されたもの。
うつくしまの音30景の1つ。
“圓蔵寺と奥之院の夕暮れに沈む鐘の音”
時折、訪れて? いるようだ。
首の下に、
「やないづ赤べこ親子 母 満子」
の札がぶら下がっている。
父と母、息子、娘が街中のどこかにいる。
探すのも一興。
令和2(2020)年、新型コロナ感染の終息を願って、柳津町役場の前に赤べコが設置された。
石碑の側面に、
「禅師が柳津の眺めを絶賛した詩と銅像は
つきみが丘公園内に建立されています」
裏面に、
「昭和六十一年四月二十九日建」
と刻まれている。
水殿を挟んで、
◇ 右側に石造りの撫牛
◇ 右側に金属製の撫牛
が、横たわっている。
穏やかなお姿である。
菊光堂は、けやき造り八角の支柱五十六本から成り 巨材の運搬に牛の働きは華やかで 完成の暁に姿を消したという、 これは神のご加護にちがいないと、もっぱらのうわさと語り伝えられている。
虚空蔵菩薩は、丑寅の守り本尊でもあり、牛とは深いかかわりをもち「丑」はもともと、み仏の使いとされてきた。
会津の民芸品とされている、あかべこ (朱色は魔除けの色とされている) は この地が発生地としても有名である。
丑寅生まれの守り本尊としても信仰を集め、この牛をなでると福と知の無限の御利益があり、海運が開けるという。
現在の菊光堂は、文政13(1850)年に8回目の本堂として改築されたもの。
総ケヤキ造りで、3方開きの破風4面2層建築。
只見川に面した舞台が設けられている。
巨石の上に建造されており、眺めは素晴らしい。
只見川は、エメラルド・グリーンに輝いている。
遠望の山なみと相まって、絶景この上ない。
訪れる季節や訪れる時刻によって、様々な姿を見せる。
ひさしの木彫りも、ご観賞を。
今回は、表参道を逆に下り、公道へ向かう。
表参道の下り口の左右の石柱に、牛と虎の石像がある。
虚空蔵様は、十二支の丑/寅生まれの守り本尊でもある。
本来は、この表参道を上り、お参りするのだろう。
入口の道路の向い側に、観光案内所の無料休憩所がある。
とても親切な案内所である。
しばし、休憩するのも良し。
表参道入口から、右手の緩やかな上り坂を進み、裏参道に向かう。
表参道入口の傍らにある。
丸い玉の上から、温泉が流れ出ている。
「なるほど巨石の上に建てられている」 と、実感。
ずくに、裏参道の入口に至る。
入口には、数台の車が駐車できる空間がある。
公道を直進すれば、名物の「粟まんじゅう」を蒸かしている店が数軒あり、"できたてアツアツ"が味わえる。
今回は、裏参道を上り、再び本堂 (菊光堂) に向かう。
石段の途中で振り返ってみよう。
赤い手すりの向こうに、只見川と柳津橋が見える。
山門をくぐれば、すぐ本堂の平地にたどり着く。
裏参道の入口から、数分である。
水殿の後ろに、建っている。
廃仏毀釈の嵐が吹き荒れる明治時代、当時の政府も「弘法大師ゆかり」であることを認めた通達を出したと聞いている。
本堂内の裏手にある。
内部は撮影禁止なので、訪れた時のお楽しみ。
会津三十三観音については、こちら。
水殿の左の石段を、さらに上り切った所にある。
当山鎮守と聞いている。
そこから右方向の小道を進む。
最初に出会った水子地蔵尊の前に出る。
トイレは、宝物殿の脇と、売店の後ろの2か所にある。
最初に記載の「ペット持込み禁止」「三脚の撮影禁止」の他にも、
◆ 瓶 (ビン) ジュース類の立飲み (立食い) は御遠慮下さい
◆ 文化財保護のため千社札・落書きを厳禁
◆ 禁煙
◆ 浴衣・丹前での参詣禁止
の注意書きを見かけた。
最近まで、この様な注意書きはなかった。
一般常識なのに、掲示しなければならない世になってようで、残念である。