今も続く長州薩摩社会
「維新」「天誅」をとなえた狂気の水戸学が生んだ 「官軍」という名のテロリストたち
御所を砲撃し、天皇拉致まで企てた吉田松陰一派の長州テロリスト
偽りに満ちた「近代日本」誕生の歴史
はじめに
本書は、ちょうど二年前に、私としては「止むに止まれぬ思い」に駆られて世に問うた同名の単行本の改訂増補版である。 「止むに止まれぬ思い」とは、危機感と表現してもよく、私がどのような危機感に襲われて筆をとったかは、本書をほんの数頁も繰っていただければ直ぐにご理解いただけるはずである。
「明治維新」という無条件の正義が崩壊しない限り、この社会に真っ当な倫理と論理が価値を持つ時代が再び訪れることはないであろう。