特  産  品  、  郷  土  料  理

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会   津   料   理

監修 : 梅津ヨシ子 氏     .

小汁(こづゆ)  ニシンの山椒漬  棒たら煮  イカにんじん  ニシン等の天ぷら  三五八漬け  水ナスの漬物

小   汁  ( こ づ ゆ )

小汁  会津若松を中心とした会津全域の代表的な郷土料理。
 元々は、武家料理だったものが、広まったもの。
 里イモ、ニンジン、木くらげなどを細かく切って、干し貝柱でダシをとり、しょう油と塩で味を調えた汁物。
 それに、磐梯竹の子、わらび、キノコなど、季節ものも加わるが、具材の数は、奇数が原則。
 「山の幸」と「海の幸」を、上手にとり合わせた上品な薄味で、透明感のある煮汁である。
 四季を問わず、いろいろな行事、特にハレの席には、必ず出される。

 平たい朱塗りお椀に入れて出され、何杯おかわりしても失礼にならない。
 貝柱と豆麩が入り、塩で味付けを補っているので、しょう油味なのに透明であることが、他の汁物と異なっているところだ。
 [閑話]

【 材 料 】
  基本は変わらないが、各家ごとに多少のバリエーションがあり、代々伝えられている。
  仏事には、ニンジン、赤蒲鉾を省く。

  5人前 下ごしらえ   他家の例 (4人前)
干し貝柱(ホタテ) 8個  水に一晩つけて、手でほぐす   6個 4個 5個
 木くらげ 8枚  温水で30分戻し、ゴミや固い部分を除き、細かく切る   6枚 8枚 少々
 里イモ 8個  半月切りし、塩ゆでして、ぬめりを取る   5個 6個 5個
 糸こんにゃく 1袋  3cm幅に切り、湯通し   1/2袋   1袋
 ゴボウ 中1本   イチョウ切りし、薄い酢水につけアクを取り、塩ゆで   中2本   20cm
 ニンジン 中1本  イチョウ切りし、下ゆで   中2本 中2本 中1/2
 干しシイタケ 5枚  洗って水で戻し、千切り     4枚 4枚
 大根 1/4本  イチョウ切りし、下ゆで       10cm
 赤蒲鉾 2切  細切り        
 銀杏 適量  炒って、熱いうちに皮をむく     適量 適量
 豆麩 適量     適量 適量  
 だし汁 3カップ     3カッフ 3カップ 適量
 貝戻し汁 2カップ     1カップ 適量 適量
 椎茸戻し汁 1/2カップ         少々
 酒 1/2カップ     少々   少々
 砂糖 大1     大2 適量 少々
 しょう油 少な目  薄めの香りづけ   少々 適量 少々
 塩 適量  味を調整する   少々 少々  
 みりん 適量     大1    
 卵白         適量  
 柚子         適量  

【 調 理 】
  (1) だし汁を入れた鍋に、下ごしらえした材料と、戻し汁を入れ煮る。
  (2) ひと煮立てしたら、酒、砂糖、しょう油、塩、みりんで味付けをする。
  (3) ポイントは、しょう油を少なめにして透明感を保ち、味は塩で調えること。
  (4) 汁椀に盛り、下ゆでした季節の青物を、色付けとして少々のせる。

ニ シ ン の 山 椒 漬

ニシンの山椒漬

 水で戻した身欠ニシンを、山椒の葉とともに漬け込んだもの。
 会津を代表する料理の一つで、香り、味ともに、絶品である。

 山椒の防腐作用を利用した保存食であるが、まことに美味である。
 ご飯のおかずだけでなく、酒のツマミにもってこいである。
 地元のスーパーには、真空パックされた出来合いが販売されている。
 北前船で運ばれる身欠きニシンは 長持ちする海産物の中でも、脂分が多い。
 江戸時代、雪に閉ざされる冬期を乗り切るための、重要なタンパク源であった。

 地元の本郷焼では、専用の四角い「ニシン鉢」が造られている。
 濃茶と黒色の美しい陶器で、昔は嫁入り道具の一つでもあった。
 山椒漬への、想いがうかがえる。
 [閑話]

【 材 料 (4人前)】

 ◇ 身欠きニシン 12本  
 ◇ 山椒の葉 30枚  
 ◇ しょう油 200cc  
 ◇ 酒 100cc  
 ◇ 酢 80cc  
 ◇ 砂糖 大さじ 2  
 ◇ みりん 大さじ 3  

【 調 理 】
  (1) 身欠ニシンを、米のとぎ汁に浸けて、アクをぬく。
  (2) 山椒の葉を水で洗い、水気を切る。
  (3) 水200ccに、しょう油、酒、酢、みりん、砂糖で、漬け汁を作る。
  (4) アク抜きしたニシンを、山椒の葉で交互に重ね、漬け汁に浸る様にして、漬け込む。
  (5) 重石をして、2〜3週間ほどで、完成。
  (6) 適当な大きさに切って、盛り付ける。
     魚の臭みと渋みが抜け"生"でも美味しいが、焼いても良し、あぶっても良し。
     オカズにも良いが、酒のツマミにも、なお良し。

棒  鱈  煮 ( ボ ウ タ ラ ニ )

棒鱈煮(ボウタラニ)  「棒たら」とは、真鱈を干して、棒のように硬くなったものを指す。
 じっくり気長に煮るので、骨まで軟らかくなり、口の中で崩れるほどの甘露煮が出来上がる。
 元のタラよりも、数段うまくなった逸品であり、珍味だ。
 正月や、お祭り、祝いの席には、必ず用意される、めでたい料理である。
 地元のスーパーには、ニシンの山椒漬と共に、真空パックされた完成品が売られている。

 海の幸にあこがれ、いかに上手く食べるようにするかの知恵が凝縮している。
 「助棒たら(スケソウダラ)」が主流であるが、特別な時には「本棒たら(マダラ)」が使われる。
 山に囲まれた土地での保存食で、身欠ニシンと同様、重要なタンパク源であった。
 昔は、棒たらと言えば「一ノ堰」と、皆が口をそろえるほど有名だった。

【 材 料 (4人前)】

 ◇ 棒たら 12切  
 ◇ 砂糖 大さじ 5  
 ◇ しょう油 大さじ 5  
 ◇ 酒 大さじ 5  
 ◇ みりん 大さじ 3  
 ◇ 昆布と鰹のダシ汁 適量  

【 調 理 】
  (1) 棒たらを、たっぷりの水に浸ける。
     3日ほど毎日、新しい水を取り替える。
  (2) 戻ったら水洗いをして、1口大に切る。
     特に、腹部の黒い薄皮を取り除く。
  (3) 鍋にたっぷりの水を入れ、5分ほど煮立てる。
  (4) 冷めたら新しい水と入れ替えて、半日ほど置く。
  (5) たっぷりのダシ汁と入れ替え、落としぶたをして、弱火で3時間程じっくり煮る。
     汁が、半分になるころが目安。
  (5) 冷めたら、調味料を入れ、30分ほど煮る。
  (6) 冷ましては煮るを、3〜4回繰り返し、とろ火で味を含ませる。
     2、3日ほどかけ、骨が柔らかくなるのが目安。

イ  カ  に  ん  じ  ん

イカにんじん

 スルメイカと人参を千切りにして、しょう油などで漬け込んだもの。
 冬の訪れとともに作られる。
 お正月には欠かせない逸品だが、客へのおもてなし料理ではない。
 熱いご飯との相性は抜群で、酒のツマミにも最高。
 種を取った赤唐辛子を、小口切りして入れる家も多い。
 ゴマとあえても、美味しい。
 生ニンジンのβカロチンやビタミンなどが豊富で、抗酸化作用による成人病の予防、女性の美容によく効く。

 松前漬の元祖でもある。
 松前漬と異なるのは、昆布が入っていないため、ぬめりがなく、シャキシャキしている。
 最近では、昆布や数の子を入れる家庭も多くなった。

【 材 料 (4人前)】

 ◇ にんじん 200g  
 ◇ するめ 1枚  
 ◇ 赤唐辛子 1/2本  
 ◇ しょう油 1/2カップ  
 ◇ 酒 1/2カップ  
 ◇ 昆布のダシ汁 1/2カップ  
 ◇ みりん 1/4カップ  

【 調 理 】
  (1) スルメの薄皮をむいて、ハサミを用いて長さ約4センチ・幅2ミリほどの細切りにする。
     マッチ棒大と思えば良い。
  (2) 人参の皮をむき、スルメと同じくマッチ棒大に、千切りにする。
     幅をする目よりやや広めの3ミリほどにすると、よりシャキシャキ感が出る。
  (3) トウガラシは種を取り除き、細かく輪切りにする 。
  (4) 酒と昆布のダシ汁とみりんを混ぜ、アルコールを飛ばした後に、しょう油を入れ冷ます。
     酒、ダシ汁、しょう油は1:1:1の割合が目安で、みりんはお好みの量を入れる。
     しょう油の代わりに、めんつゆをを使っても美味しい。
  (5) この冷えたタレに浸し、半日か1日を漬けて、イカが少し柔らかくなれば出来上がり。
  (6) あとは、毎日、かき混ぜること。

鰊(ニシン)、まんじゅう、いか(スルメ)の天ぷら

鰊、まんじゅう、いかの天ぷら

 素揚げではなく、天ぷらにした3点が名物。
 特に、ニシンとスルメの天ぷらは、全国的にも珍しい食べ方である。
 冠婚葬祭や、来客のもてなしの時には、良く出される。
 甘いまんじゅうも、しょう油を付けて食べる。
 滝沢峠の強清水にある茶屋では、主な名物になっている。
 旧東山街道沿いの田楽の“お秀茶屋”、旧日光街道沿いの棒たらの“一ノ堰茶屋”と共に、名物三大茶屋と称されている。
 [閑話]

≪ニシンの天ぷら≫
 保存食である身欠ニシンを、1晩、水で戻す。
 その間、数回、新しい水と交換する。
 固い腹骨は、取り除く。
 約7センチの長さに、斜め切りにする。
 軟らかくなったところで、天ぷらにする。
 元のニシンの味よりも、旨くなると言われている。
 手打ちソパとの相性も、抜群である。

≪まんじゅうの天ぷら≫
 元々は、仏前に供えて固くなったまんじゅうを、衛生上の安全のため揚げて食べたことから。
 揚げると油の旨みが加わり、さらに美味しくなったことから、作り立ても揚げるようになった。
 確かに、揚げると甘さが増す。

≪いか(スルメ)の天ぷら≫
 スルメは、3昼夜、水に浸けて戻す。
 毎日、新しい水と交換する。
 冷水がうまさを閉じ込んで醸し出し、生より美味しくするという。
 軟らかくなったところで、天ぷらにする。
 えんぺら、胴、足に切り分け、食べやすい大きさに切り、表面に斜めの切り目を入れる。
 多少、固めを好む人も多い。

三 五 八 漬 け (さごはちづけ)

 塩3、麹5、米8の割合いで漬け込んだ漬物。
 元々は会津の特産品であったが、全国的にも有名になり、東京でも漬け物として売っている。
 ヌカを使わないため、麹の甘さとやさしい香りが、季節を問わず楽しめる。
 毎日かき混ぜるような手間も必要ない。
 最近は冷蔵庫で保管できるため、塩分の少ない塩1対、麹2対、米4ぐらいの割合で、漬けている家が多くなった。

 きゅうり、人参、ナス、大根、かぶなどの野菜が中心であるが、鮭、ブリ、イカ(スルメ)などの魚介類や、肉などにも使われている。
 イワシやサバなどの青魚は、臭みも抜けて、まことに美味しくなる。
 味の薄い鶏肉も、うまくなる。
 上記以外で、美味しかったもの。
  ・アスパラガス、カリフラワー、ウド、菜花、みょうがのしそ巻き、セロリ、ショウガ
  ・エリンギ、銀杏、アボカド、ソラマメ、獅子唐
  ・さわら、数の子、砂肝、牛肉、豚肉
  ・こんにゃく、モッツァレラチーズ
 食べる時には軽く洗うが、洗い過ぎると風味も抜けてしまうので注意。
 生野菜に、三五八床を付けて食べても美味しい。
 [閑話]

【 調 理 】
 ≪漬け床の作り方≫
  (1) 少なめの水で、良く洗った米を蒸すか炊く。
  (2) 60℃位に冷めてから、麹を混ぜる。
  (3) 10時間ほど、60℃を保つ。
  (4) 塩を混ぜて、10日位、冷蔵庫で寝かせば完成。
     容器に入れ、密閉して一晩置いてからでも使える。
 甘めが好きな人は、麹を多くするとよい。
 最近は、三五八漬けの素がスーパーなどで売っている。

 ≪本漬け≫
  (1) 野菜などの具材は、あらかじめ材料の約4パーセントの薄塩で2日間漬けたものを、本漬けにする。
  (2) 漬け床に1〜2日漬ければ、三五八漬けができる。
     一晩ほど漬けただけでも、浅漬けとして美味しい。
  (3) 塩を足していくことで、床は繰り返し使える。
  (4) そのままにしておくと“漬り過ぎ”になるので、床から出してラップをし冷蔵庫で保管する。
     1〜2日で食べる量を、漬け込むのがコツ。

水 ナ ス の 漬 物

水ナスの漬物  親指より小さめなナスで、収穫時期が短い。
 7月中旬から8月中旬までが収穫時期。
 皮があることを感じさせないほど、柔らかさがある。
 会津の夏には欠かせない漬物の具。
 大阪/泉州特産品で全国に広まった「水なす」とはイメージが異なる。

 ご飯が何杯でも進む美味しさがある。
 季節限定ではあるが、漬物の中で断トツに美味いとお勧めの漬物である。

【 材 料 (水ナス20〜30個)】

 ◇ 水ナス 500g  
 ◇ 水 500cc  
 ◇ 砂糖 大さじ3  
 ◇ 塩 大さじ3  
 ◇ みょうばん 大さじ1  

【 調 理 】
  (1) 砂糖、塩、みょうばんを水に入れ、ひと煮立ちさせる。
  (2) 水ナスをへたのついたまま、さっと水洗いする。
  (3) 冷ました漬け汁に、へたのついたままの水ナスを入れる。
  (4) 重しをのせ、一昼夜漬けこんだら出来上がり。

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